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2002年10月の図書館長日誌

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サロニア私立図書館・玄関へ戻る日誌収蔵室で過去の記録を閲覧する

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  • 2002年10月24日 23時05分20秒
    現在、「交戦」中?

    バリ島のディスコで爆弾テロが発生し180人前後の死者が出た事件から約2週間。
    この事件において、日本も「被害者」であるという事実(日本人の観光旅行客の夫婦が犠牲になっています)は、
    北朝鮮による拉致事件の被害者が日本に帰国したというニュースによって脇に追いやられてしまいました。
    最も大きな被害を受けたのは100人近くの死者を出したオーストラリアでして、
    「中東から遠いから安全だ」という同国の「安全神話」は粉々に打ち砕かれてしまいました。

    インドネシア国家警察や同国の諜報機関である国家情報調整庁の関係者によると、爆弾テロ事件の犯人と目されているのは
    東南アジアで活動するイスラム団体「ジュマ・イスラミア」幹部のハンバリ(別名リドワン・イサムディン)容疑者。
    インドネシア国家警察の長官によると、同容疑者はジェマ・イスラミアの創設に関与し、
    2000年12月24日にジャカルタで発生した教会同時爆破テロなどに関与したとされています。
    このジュマ・イスラミアがアルカイダとの関連性を疑われることになったのは、
    教会同時テロの首謀者がアルカイダの東南アジア幹部オマル・アルファルク容疑者(逮捕済み)と断定されているため。
    ただ、バリ島のテロ事件に関しては、逮捕されたジュマ・イスラミアのトップであるアブバカル・バシル師が
    事件との関与を否定するなど、謎が少なからず残されているのもまた事実です。

    ※バシル師は、急進派組織「インドネシア・ムジャヒディン評議会」議長も務めるイスラム強硬派の重鎮。
    2002年1月には警察に「ウサマ・ビンラーディンは称賛に値する人物だ」と語ったとされています。

    バリ島での事件後、アメリカ政府はジェマ・イスラミアを“外国テロ組織”に指定。
    指定の理由について、表向きは今回のテロ事件との関連性を否定していますが、
    発表時期から見て、バリ島のテロ事件との関連性が無いとはとても思えません。
    日本政府もジェマ・イスラミアをアルカイダに関連するテロ組織と認定し、近く資産凍結措置を実施する予定だとか。

    しかし、インドネシアが「安全な場所ではない」ことは、
    スハルト政権崩壊当時からの混乱で「分かりきっていた」こととも言えます。
    国家全体としてはイスラム教徒が多いにもかかわらず、キリスト教やヒンズー教の勢力が地方に多数存在し、
    インドネシア国軍による「締め付け」が弱まってから、宗教間の対立が激化していました。
    (2年ほど前の日誌でも少し触れましたが、インドネシアの国軍には人権侵害など多数の問題を抱えている反面、
    内乱状態に陥る可能性のあったインドネシアの治安をそれなりに維持してきたという「功績」もあるのです。
    日本にとって、インドネシアの治安維持と安定が国家戦略上重要であることは今更繰り返しません)

    ここ最近の約1ヵ月間だけを取り出してみると、これだけの事件が発生しています。

    ●9月23日未明、ジャカルタの米大使館員宿舎前で、通り掛かった自動車の中で手榴弾が爆発。
    乗っていた男4人のうち1人が死亡。当初は大使館員宿舎を狙ったテロと見られていたが、現在のところ真相は不明。

    ●9月25日、アチェ州バンダアチェの空港付近で、男が車から路上に爆弾を投げ捨てたが、けが人はなかった。
    爆弾騒ぎが発生したのは、メガワティ大統領のアチェ訪問の数時間前。

    他にも、9月26日にインドネシアのスタルト陸軍参謀長が、海外のテロ組織が国内で活動しているとの見解を示すなど、
    インドネシア国内で不穏な動きが見られることは以前から明らかとなっていました。
    しかし、ワヒド前大統領やメガワティ大統領は、国内のイスラム教勢力に遠慮していたのか、テロ組織取締りに及び腰であり、
    アメリカなど国際社会から不満の声が上がることも珍しくありませんでした
    (何しろ、今まではテロ組織の存在その物を認めていなかったのですから)。
    最近になってから、ようやくテロ対策の法律を作り始めていたのですが、その矢先に今回の事件が発生。
    そこで、同大統領は法律に先だって10月18日にテロ対策緊急政令に署名し、同日付けで発効させました。
    この緊急政令は、逮捕礼状無しの身柄拘束が認めめ、テロ事件に関する最高刑が死刑になるなど強力な物。
    国際圧力を受け、慌てて強圧的なテロ対策を立案したと見ることもできます。
    しかし、国家警察長官直属の対テロ特別班を編成する計画が世論の反対で見送られたことや、
    バシル師の逮捕に対し、インドネシア国内のイスラム教系団体から
    「政府は米国を満足させるために無実のバシル師を売り渡そうとしている」との批判も上がることなど、
    インドネシア国民が今回のテロ対策緊急政令に賛成しているとはあまり思えません。
    今回の事件は現政権にとって命取りになる危険性すらあるものでもあるのです。


    それにしても気になるのは、
    ここ1ヵ月の間、インドネシア以外でも、今まで鳴りを潜めていた「テロ組織」が一斉に動き出し、
    東南アジアを中心に様々な事件を引き起こしているという事実。例えば──

    【フィリピン】
    ●10月18日、首都マニラの郊外でバスが爆発。警察などによると、少なくとも3人が死亡。

    ●10月2日、ミンダナオ島サンボアンガの軍基地周辺で、反政府勢力が仕掛けたと思われる爆弾が爆発。
    米兵1人とフィリピン軍兵1人が死亡、民間人など多数の負傷者が出ている。
    サンボアンガではこの後も爆弾テロが続発。10月17日にはショッピングセンターで爆発があり、7人が死亡。
    10月20日夜には、キリスト教徒の聖地ピラール砦前で爆弾テロとみられる爆発発生。少なくとも1人が死亡。
    事件当時、現場にはキリスト教徒が集まっていた。
    フィリピン国家警察によると、10月23日にサンボアンガでの一連の爆弾テロ事件の容疑者として
    イスラム過激派アブサヤフのメンバー5人を逮捕したとのこと。

    ●10月21日、タウィタウィ島で台湾系中国人の男性商店経営者とフィリピン人従業員2人が誘拐された。
    軍の発表によると、犯人はイスラム過激派アブサヤフとみられるグループとのこと。

    【タイ】
    ●10月21日正午、タイ中部ナコンパトムのナコンパトム県庁舎で郵便小包が爆発、警官2人が死亡。
    タイでは南部で分離独立を主張するイスラム過激派が活動しており、この事件も過激派によるテロとの観測が流れている。
    ナコンパトムはバンコクから西へ約50kmの位置にある仏教伝来の聖地。
    タイでは昨年末から今年7月にかけて、南部一帯で警官が相次いで射殺されるなどの事件が発生している。

    【パキスタン】
    ●10月16日、カラチで警察署など3ヵ所で小包爆弾が爆発、少なくとも9人が負傷した。犯行声明は出ていない。

    【ロシア】
    ●10月11日、チェチェン共和国首都グロズヌイの警察庁舎で大規模な爆発が発生。
    死者は少なく見積もっても25人。当局は、チェチェン独立を求める武装勢力による爆弾テロとみている。

    ●10月23日夜、モスクワの劇場でチェチェン人武装集団を名乗る人々が観客約500人を人質に立て篭もる事件が発生。
    事件は現在も解決しておらず、プーチン大統領のドイツ訪問も中止されている。
    プーチン大統領にとって、チェチェン問題とは自身の政治的権力を飛躍的に高める契機になった問題
    (チェチェン問題への対処が前大統領に認められ、若くして大統領代行に就任できた)。
    これはまさに「宿命」と呼ぶべきものか。
    それにしても、ロシアの警備当局が白昼堂々テロリスト50人の首都入りを許してしまうとは……
    それだけテロ対策が難しいということか。

    そして、これらのテロ事件の背後に、必ずと言ってもいいほど
    イスラム教の過激派組織の陰が見え隠れてしている──と言われています。
    あとはいつものように、アルカイダの名前がすぐ飛び出してくるわけです。

    実際にアルカイダが関与しているかどうか別にして、1つだけ特に気になっていることがあります。
    どれくらいの方が覚えていらっしゃるかどうかは知りませんが、以前こんなニュースが流れていたのです。

    衛星テレビ、ビンラディン氏の声とされるテープを放送(2002年10月6日)

    ところが、この肉声テープは「テロの合図だったのではないか」という指摘が為されているのです。

    この指摘が事実だったとすると、メディアが本人達の意図とは関わり無くテロに利用されていたということになります。
    メッセージが流れた直後には、「これは本当に合図だったのかねえ」との疑問の声が上がっていたのですが、
    実際にこれだけのテロが発生してしまうと、その可能性を考えなければならなくなります。
    問題の報道機関がテロリズムの片棒を担がされている危険性をチェックできなかったという問題点と、
    テロリスト達が単なる宣伝活動の媒体とは別の方法でメディアを活用する術を思い付いたという事実。
    国際的テロリズムに対する報道姿勢を色々と考えさせられます。


    追記1:
    ニュースなどの報道によると、10月21日にインターネットのルートサーバーに対して
    大量のデータを送り付ける攻撃があったと報じられました。
    私が知る限りでは、世界で初めて「サイバーテロ」の名に値する大規模な攻撃が行われたことになります。
    一般ユーザーに影響が出なかったことが救いとはいえ、電脳空間もテロに対して決して安全ではありません。

    追記2:
    一連のテロ事件で、(被害者を除いて)最も迷惑を蒙っているのは
    実はマレーシアの与党・国民戦線ではないか
    という話があります。
    マハティール首相がイスラム教過激派による自爆テロに対して批判的な言動を見せていることを考えれば、
    すぐに分かりそうなものを……。

  • 2002年10月19日 03時05分20秒
    そういや資格試験が……

    北朝鮮側が核開発疑惑の事実を認めてしまったため、北朝鮮問題の雲行きが俄かに怪しくなっております。
    日本のマスコミは拉致被害者の帰国問題に多くの時間を費やし、
    被害者の事件証言に疑義を唱える日々を送っているようにも見えます。
    ただ、核開発疑惑という「現在」の問題も、国交正常化には不可欠であることだけはお忘れ泣きよう……。


    図書館長自身が修羅場に置かれていますので、
    次にまともな日誌が書けるのは週明け21日以降になりそうです。

  • 2002年10月13日 23時57分40秒
    先日の日誌に対するレスへのレス

    うっちーさんからレスを頂いているので、それに関してコメントを。
    確かに、ゲームの中身がカスだったら、操作性などがいくら良くても話にならないのは事実です。
    その点に関して異論は全くありません。
    でも、そこを承知した上で前回の日誌のような論議を行ったのは、私なりの考え方というものが存在するからなんです。

    前回の日誌で色々と上げ連ねたプレー環境に関する話は、
    「作品の中身を論ずる前に論じておく性格の話」という認識があります。
    「ゲームを作って金を受け取るわけだから、メーカー側にこのくらいのことを期待してもバチは当たらんだろ」
    と私が考えている、と言い換えても良いと思います。
    ですが、世の中のゲームソフトメーカーの中には、前日に掲げた諸項目のうち
    「ゲームのインストール・アンインストール・プレーによって、
    OS本体やゲームとは関係無いファイルに致命的な影響が出ないようなプログラム」
    という
    必要最低限の項目すら満たしていない商品を市場に出してしまったメーカーも存在しますからねえ……。
    「商品」としてゲームを市場に出しユーザーから金を取る以上、
    ゲームの中身以前のところ──「最低限満たすべき」ところに欠陥を持っているというのは許せないんですよ。

    それから、これが最も重要なところかもしれませんが、
    私はPCでADV・VN以外にも、RPG・SLG・PZL(パズルゲーム)など
    操作性やプレー環境がADVなどよりも重要となるジャンルのゲームをプレーすることが多いですし、
    ADV以外のジャンルの作品をレビューする時のことも考えた論議をする「癖」が付いてしまっています。
    だから、レビュー時に嫌でも操作性の良し悪しを考慮せざるを得なくなりますし、
    ADVのレビューならば許される、「キャラとシナリオだけに着目する」という手法が採用できなくなるんです。

    まあ、結局は「レビュー時の優先順位」の問題になってしまうんですけどね、これって。

  • 2002年10月12日 14時40分15秒
    良いパソコンゲームの条件?

    勉強にしろ、ホームページ(といっても最近はここばかり)の更新など、
    日誌の更新が捗らない日々が続いております。
    今週はこの他にも、新しくパソコンゲームを数本プレーをしてみるということもやっていたのですが、
    ソフトのうち1本が完全インストールを行わない限りゲームが正常に機能しない
    (インストールするファイル量を変更できるのは良かったのですが、最小インストールを敢行したところ
    音声ファイルを呼び出そうとする時にエラーメッセージが必ず表示されるようになった──
    つまり「フルインストールしないとゲームの正常な起動が全く期待できない」わけです)という、
    ちょっと困った作品でした。

    そんな中で、普通に(?)プレーが進んでいるのがこちらの作品(18禁)
    ストーリーが泣けるというわけではないのですが、個性的で笑えるサブキャラクターが見所。
    (今のところ)致命的なバグに出くわしていない点や、「18禁」と「ゲーム」の両面がちゃんと作られている点が好印象。
    久々に、ネット上の攻略情報を一切参照せずにゲームのクリアに挑戦することになりそうです。


    さて、色々なゲームをプレーしていて、色々なゲームのレビューを書いていますと、
    自分と他人の意見が食い違うという現象に年中出くわすことになります。
    ストーリーやゲーム性、キャラクターに関しては人によって好みが正反対になることも珍しくないのですが、
    その中で意見が比較的一致しやすいのが操作性──いわゆるプレー環境に対する評価。
    しかし、操作性・プレー環境、そしてバグの有無といった技術的な観点から行われた
    ゲームのレビューというものは必ずしも多くないように感じられます。
    この傾向が特に顕著なのがいわゆるギャルゲーや18禁ゲームの世界でして、
    「バグを出しても修正差分ファイルをネット上に出してくれたから大目に見よう」
    「問題点は多いけどキャラ萌えできるならそれで許す」
    といった空気がユーザーの間に広がっていることは否めません。
    単にユーザーがそのように考えているだけでしたら、あまり大きな問題ではないと言えるのですが、
    いわゆるギャルゲーレビュアーの多くがこの空気に同調し、
    「レビュー」と銘打たれた文章の中で「●●たん萌え〜」と叫び、技術上の問題から目を背け
    冷静な判断・思考力を失ったまま論を進めているという有様はかなり見苦しいものがあります。
    「感想文」ならば萌え感情の吐露・連発も全く気にならない──むしろ大いに結構とさえ思っているのですが、
    冷静な思考・分析が必要最低限の素養として求められる“review”──「再調査・批評・反省」として
    感情に身を任せただけの文章を書くというのは、私には「レビュー」の意味を勘違いしているとしか思えないのです。

    ……ええと、話が少し横道に逸れてしまいました(汗)

    で、レビューに関する話に戻りますが、ゲーム性や脚本などソフト面の評価とは異なり、
    プレー環境などハード面に関する評価は「定量化・定式化できるはずだ」と考えています。
    実際に数式を作って得点付けするのは面倒なのでパスしたいところなのですが(汗)、
    「操作性・プレーアビリティーに関する客観的な評価を下す際の指針」くらいは提供できると思います。
    そんなわけで、パッと考えて作ってみたのが下の表。作品選び・レビュー執筆時の参考になれば幸いです。

    項目説明(下記に示す項目を満たしていれば「より良い」ということになります)
    必ず満たすべき項目 ●ゲームのインストール・アンインストール・プレーによって、
    OS本体やゲームとは関係無いファイルに致命的な影響が出ないようなプログラムにすること。
    特に、アンインストール時に、ゲームとは関係の無いファイルを
    誤って消してしまうような事態は絶対に避けるべき。
    ●プログラム中に重大なバグやエラーが存在しないこと。
    ゲームの強制終了・シャットダウンを引き起こしてしまうようなバグは論外。
    ●バグが存在した場合、修正差分ファイルやバグフィックス版を
    オンライン・オフラインの両面で配布する態勢が整っていること。
    できる限り
    満たすべき項目
    ●ゲームのプレーに必要なDirectXのインストールが可能であること。
    ●インストール時に、インストールするファイルの量を選択できること。特に音声ファイル。
    また、最小インストール時にもゲームに影響が出ないよう配慮すること。
    ●ゲームのインストール時間を短縮する技術を用いること。
    ●ゲーム中で複数のデータを保存できること。最低ラインはセーブファイル3ヵ所。
    ●データをセーブ・ロードする時、セーブファイルの識別が可能になる情報
    (セーブ日時、セーブ時点のゲーム内時間、チャプタータイトルなど)が
    併せて画面上に表示されること。
    満たしていることが
    望ましい項目
    (満たす必要は無いが、
    満たしていると
    ユーザから歓迎される)
    ●アンインストール時にゲームデータのフォルダとセーブファイルを残すこと。
    セーブファイルは「.dat」「.sav」など分かりやすい拡張子で保存されることが望ましい。
    (セーブデータのバックアップ保存を容易にするためである。
    一部のゲームでは、セーブデータをレジストリに書き加える作品も存在したが、
    この場合にはOSの再インストール時にセーブデータが消滅する危険が高い)
    ●表示される文字列の禁則処理を徹底して行うこと。
    また、助詞・助動詞が行頭に来ないように文字列の改行位置が調整されていることも望ましい。
    ●表示文字のフォントやウインドウカラー、音量などの変更が可能であること。
    ●ADV・VNにおいてバックログ(過去に表示されたテキスト)の参照が可能であること。
    ●マウスだけではなく、キーボードやパッドを利用したゲームのプレーが可能であること。
    ●音声のON/OFFをキャラ単位で変更できること。

    私のオフラインの友人氏は、この表と似たようなコンセプトの元、
    技術的観点に絞ったゲームのレビュー記事を現在作っています。
    完成次第、そちらもこの日誌上で御紹介したいと思います。

  • 2002年10月7日 22時46分15秒
    『月姫』クリア報告

    社民党を離れた田嶋さんですが、今日の『TVタックル』に出演していました。
    字幕が出ていたということは、事前に録画していたってことなんでしょうねえ……。
    あの番組のスタッフには事前に知らされていたのかなあ……。

    比例代表から選出された国会議員だったので、民主党の参議院議員で辞職した元テレビ司会者のように
    「辞任」という選択肢もあったわけですが、結局、田嶋さんはこの道を選びませんでした。
    社民党に嫌気がさしているという御本人の意見は良く分かるのですが、
    比例代表から選出されているという事実に関するコメントの歯切れが悪いように感じられます。
    やはり、心の底では自分に対して投じられた50万前後の票
    ──当然「『社民党の』田嶋慶子」だったから票を投じた人もいたはず──のことが気に掛かっているのでしょう。
    (そのことを気にしない人には政治家をやってもらいたくないので、今回の件はまだ良いと思いますが……)
    しかし、今回の一件で社民党が評判を大きく落としてしまいました。
    「北朝鮮の拉致疑惑はでっち上げだ」と書かれた記事の削除を2週間遅らせてしまったことなど、
    どうもいいところが見えてきません。そろそろ政党としての寿命が尽きているのでしょうか。


    さて、今度の週末などを使って行われた『月姫』の攻略ですが、今日になってようやく終わりました。
    別コーナーを立ち上げてレビューするべきかどうかはまだ思案中ですので、
    今日のところはレビューだけの紹介とさせて頂きます。
    「文芸作品としてみたら良作だと思うのだが、ゲームとしてみた場合には……」というぼやき(?)が
    今回のレビューの全てとも言えるのですが……。

    一般には「キャラクター」と「設定・脚本」の2面が評価されているこの作品。

    ただ、私がプレーした印象では、簡単にこのように断じることはできなかった。
    設定や脚本が優れているのは事実だが、それはこの作品を「伝奇小説」として評価した場合の話。
    テキストノベルゲームとして見た場合には、その長さが仇となり、若干たるいという印象を受けてしまった。
    選択肢へのスキップを導入したことや、バッドエンドからやり直す時の手間を省くヒント紹介コーナー
    (ゲームオーバー直後に挿入される)など、2回目以降のたるさを排除する工夫が凝らされている点は良いと思った。

    また、キャラクターそのものの描写は良かったものの、
    属性割り振りがあまりに計画的に行われている点がちょっと目についた。

    やっぱり、この作品は小説として読みたかったとつくづく感じた。

    操作性音楽画像ゲーム
    システム
    設定人物脚本主観評価合計
    878510892580



    次はどんなゲームで遊ぼうかな……。

  • 2002年10月4日 18時34分15秒
    眠い……

    北朝鮮による日本人拉致疑惑の関連ニュースが連日報じられる今日この頃。
    事件の調査はあまり進んでおらず、拉致被害者と政府の溝がますます広がることを報じるニュースが連日流され、
    国交正常化交渉と拉致疑惑解明の双方が暗礁に乗りかかるかもしれないという空気を感じてしまいます。
    北朝鮮の物と断定された工作戦のニュースが大々的に報じられたり、
    とあるテレビ局が「日本側代表団が北朝鮮から松茸をもらっている疑いがある」とのニュースを流すなど、
    マスコミの多くは「国交回復交渉よりも拉致疑惑解明が最優先」との立場を鮮明に打ち出し始めています。
    拉致被害者の家族のことを考えればもっともな反応ではありますが、
    ワイドショーの反応が感情論に走り過ぎているとの印象がどうしても拭い切れません。
    でも、北朝鮮側の対応が不自然なのも確かなんですよねえ……。

    あと、今日はこんなニュースに注目していました。

    ●北朝鮮特区の初代行政長官、税金滞納で拘束
    北朝鮮も、もうちょっと人選をちゃんとやっていれば良かったものを……。

    ●ネバダ州でマリファナ合法化?
    アメリカの中間選挙に併せて行われる住民投票の数々の1つに、こんな奇妙なものを発見しました。
    先進諸国では薬物犯罪に対して比較的厳しい日本から見れば、寝言としか思えない本当の話のようです。
    「第2次世界大戦前の台湾では、重度の阿片中毒患者に対して医療目的(?)で阿片を与えていたことがある」という話を
    大学時代の日本近代政治史の授業で聞いた記憶があるのですが、今回の住民投票はそんなものとは全然違います。
    やっぱり、アメリカという国はどこか理解できない……。
    なお、今回の中間選挙に伴う住民投票では、このマリファナ合法化以外にも
    「ハリウッド地区のロサンゼルス市からの『独立』」という興味深い問題も取り扱われているそうです。


    『月姫』は現在キャラ2人分をクリア。
    はっきり申し上げますが、この作品はかなり疲れます。
    脚本はなかなか良かったのですが、ゲームの画面上でマウスをクリックしながら読むのはしんどいです。
    文字量が多いというのもあるのですが、キャラの立ち絵が変化する度にテキストが消えたり現れたりすることや、
    画面上で一度に表示される文字数が少ないことなど、
    あの大量のテキストを「読んで楽しむ」には、ゲームの枠組では不都合があります。
    私としては、この作品はテキストノベルゲームではなく、
    伝奇小説の形で「印刷物として」読むほうがより楽しめたのではないかと思います。

    5人目クリアまで根気が続くかなあ……。

  • 2002年10月2日 14時04分30秒
    アニメ化記念(?)

    諸般の事情により色々と忙しいのですが、
    そんな中、複数の都合と偶然が重なり『月姫』をプレーすることになりました。
    で、とりあえずプレーを始めてみたのですが……

    ……長い。このゲーム、1シナリオが想像していた以上に長いです。
    メッセージスキップ機能や本人の速読という特殊能力(?)を使ってメッセージを急いで読んでいるのですが、
    6時間経過してもゲームがまだ終わりません。
    ……いや、バッドエンドなら3回目撃しているのですが(爆)

    ゲームの感想は別の機会にさせていただきたいのですが、1つだけどうしても気になったことがあります。
    この作品は、キャラクターの設定などを説明する時間・分量がとても多いため、
    はたしてアニメ化するのに本当に適しているのだろうかとちょっと不思議に感じられるんです。
    設定説明は基本的にキャラクターの言葉によって行われているのですが、
    説明文を全てキャラクターの台詞としてアニメで流すのは結構無理があると思うのですが、
    かと言って説明文を削ってしまうと、あの作品の世界観を伝えるのに支障が生じそうな懸念もありまして、
    なかなか難しいところであります(ここはアニメ版の脚本家の手腕次第ということになるのでしょうが)

    それにしても、全エンディング確認に何時間掛かるというのだろう……

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