2004年7月の図書館長日誌
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2004年7月15日 05時39分20秒
サッカー談義の続き(というかレス)
先日のギリシャの優勝に関する記事ですが、
時間が経ってから
レスが付いている
ことに気付いたケースがありましたので、少し遅れましたがお返事を。
確かに、かつての野村ID野球なんかを嫌っている人は多いですね。個人的には嫌いではないのですが。
それから、「ギリシャの防御的な戦い方が今後のサッカーの主流になる」とは、私は必ずしも思っていません。
理由は以下の通り。無論、私もサッカーに詳しいわけではないので、以下の理由は憶測の域を出るものではありません。
(1)選手の構成によっては、攻撃色の強いチーム戦術を採用したほうが有利なケースも当然存在する
(スコアが「1−0」でも「4−3」でも、勝ったという点では全く等価。
そのため、「得点を取られても、それ以上の得点を取ればいい」という攻撃的な戦術も、
大量得点を得ることができる強力な攻撃陣を擁している場合には
十分合理的になる。
また、勝ち点によって順位を決定するリーグ制のシステムでは、
「勝ち点」→「得失点差」→「総得点」を順番に比べることで順位を決するシステムが主流であり、
チームが獲得した総得点が順位──場合によっては予選の通過・落選を左右することもある点は考慮すべきである)
(2)国民性・伝統・ファン心理などの問題で、攻撃的戦術を変更しづらい場合が想定される
(昔から攻撃重視・個人技重視のサッカーをプレーしてきた国の場合には、
「ギリシャのようなチームが優勝したからって、今更戦い方は変えられないよなぁ」
「攻撃が得意でスーパープレーが楽しめるのがうちの国の特色だもんなあ」
という意見が多く、戦術がなかなか変更できないことがあったとしても不思議ではない)
国によっては、ギリシャが今回採用した戦術が有効な場合も当然あるでしょう。無論、その逆も然り。
重要なのは
「チームメンバーの特色に合致した戦術と組織を構築すること」
であり、
その結果が攻撃重視なのか防御重視なのかは、強いて言えば二次的だと思います。
2004年7月14日 00時49分54秒
56年目に掴んだ初めてのチャンス
先日の日誌(サッカー)ですが、複数の方からメールを頂きました。この場を借りましてお礼申し上げます。
詳細に関しましては、返信にて回答したいと思います。
色々興味深いお話を伺うことができたのですが、最も面白いと感じたのはNBAのルールに関するお話。
(
ルールの詳細はこちら
で紹介されています)
複数の方から提供を頂いた情報なのですが、
NBAが2001-2002シーズンに導入した
「ゾーンディフェンスの解禁」
により、
NBAで防御重視のチームが勝ちやすくなった
そうなんです。
ルール改正により、スーパープレーヤーによるスーパープレーだけでは勝利を掴みにくくなったということでしょうね。
さて、先日の選挙の結果ですが、以前の日誌にも書きました通り、
「喜ばしい、歓迎すべき結果」
になったと考えています。
大敗が予想されていた自民党ですが、獲得議席は「49」であり、改選前と殆ど変わりません。
民主党の議席はそれなりに伸びましたが、出口調査などで言われていた「55議席」には届きませんでした。
とはいえ、改選議席数では自民党を上回りましたから、新党首である岡田さんとしては上々の出来。
公明党は議席を少しだけ増やし、社民党と共産党の凋落傾向は全く変わりませんでした。
負けたのはいわゆる「護憲」の政党
だったはずなんですが、
マスコミの間では「自民党敗北」という風に間違った解釈が流れています。
「議席を1〜2個減らしただけで、49議席も残りがある」党と「議席をほぼ3分の1に減らしてしまった党」の
どちらが敗者なのかは、数字を見れば一目瞭然のはずなんですけどね……。
その他にも、「贈収賄で公判中の方」とか「知事時代に功績を上げられなかった元参議院議員」や
「秘書給与詐欺で有罪判決を受け現在執行猶予中の人」など、
「ここでこの人を当選させても問題は無いか熟考を要する」
人達も立候補していたのですが、
結局全員落選していました。
インターネット上では、
「唯一神」
の動向にも注目が集まっていましたが、
こちらも落選となりました。……ちなみに、過去最多得票だそうです。
選挙の結果出来あがったのは、参議院における
「2.5大政党制」
とも呼べる体制です。
2004年7月12日時点の衆議院での勢力分布
自由民主党
246
合計:422
(約88%)
民主党
176
公明党
34
その他・無所属
9
共産党
9
合計:15
社民党
6
2004年7月12日時点の参議院での勢力分布
自由民主党
115
合計:197
(約81%)
民主党
82
公明党
24
無所属
7
共産党
9
合計:14
社民党
5
上の表では、憲法改正に積極的な党を寒色系、憲法改正に消極的な党を暖色系で色分けし、
両派の獲得議席数を表示してみたのですが……この差はもはや歴然と言わざるを得ません。
自民党と民主党の主流派が憲法改正に前向きであることを考えると、
民主党や公明党の一部議員が憲法改正に積極的ではないことを考慮しても、
憲法第99条にある「3分の2」条項はようやくクリアできたと考えても良いでしょう。
日本国憲法が制定されてから56年経過して、はじめて訪れた憲法改正のチャンスと言えます。
「60年近くもの間、1回も憲法改正の機会が無かった」ことがそもそも異常だった
のですが、
近いうちに、この異常な状態からはおさらばできそうです。
憲法は「国の最高基本法」ではありますけど、所詮は「法律」の一種ですから、
時代の要請と現実との整合性に合わせた改正などが必要なのですが、この「当たり前」のことは今まで無視されていました。
戦後の日本において重きを占めていた一国平和主義を打破するという「最大の構造改革」は、いつ達成されるのか?
東アジア情勢が緊迫する今日この頃、気にならないではいられません。
2004年7月12日 03時40分48秒
大番狂わせに一喜一憂する人々
昨日は参議院議員選挙でした。
本来でしたら、ここで選挙の記事を書いても良かったのですが、
時系列的に先に発生した出来事の記事を書きたかったので、
参議院選挙の話題は明日以降になると思われます。
もっとも、選挙事態は予想の範疇であり、一部無所属候補の当落も含め「喜ばしい、歓迎すべき結果」になったので、
書くべきことはあまり多くないのではないかと思っています。
個人的には、
「黒」と断罪されたパレスチナの分離フェンス
のことも気になっているのですが……。
「国際スポーツ大会で無名の選手やチームが優勝した時に、世間はどんな反応を示すのか?」
先週の日曜日、そんな問題を考えさせられる、興味深いスポーツ大会が幕を下ろしました。
今回取り上げることになったスポーツ大会の名前は「EURO2004」。
内容としてはヨーロッパにサッカーの国別選手権でして、ここでは以後便宜的に「欧州選手権」の呼称を使います。
ヨーロッパ諸国の予選を勝ち上がった16ヶ国が
リーグ戦(4リーグ、各リーグ6試合)と決勝トーナメント(7試合)の合計31試合を戦い、
最終的に「ヨーロッパでのサッカーナンバーワン」を決めてしまおうという内容です。
日本では、TBSとWOWOWが試合を中継していたため、午前3時過ぎにベッドから抜け出しテレビをつけ、
試合に熱中した後寝ぼけなまこのまま出勤……という方もいらっしゃったのではないでしょうか。
この大会を最終的に制覇したのは、
開幕戦と決勝戦の両方
で
欧州選手権の開催国
であるポルトガル
を破った
ギリシャでした。
ギリシャはポルトガル以外にも、フランスやチェコといった強豪国とされる国々を破っていますし、
予選リーグでは同じ強豪国であるスペインと引き分ける成績を残しています(唯一負けた相手はロシアでした)。
ギリシャが残した成績と対戦相手だけを考えると、ギリシャの戦い振りや戦術といったものに注目が集まり、
それなりに高い評価と賞賛が同国に集まったとしても不思議ではありませんでした。
無論、下馬評でのギリシャはあまり評価が良くなかったものですから、
今回の躍進劇を「大番狂わせ」と考え、肯定的に評価しない人だっているだろうとは考えていました。
で、このことに興味を抱き、試合終了後にネット上で見掛けた欧州選手権でのギリシャチームに間する意見を集めてみたところ、
なかなか面白い傾向が見られました。
まずは肯定的意見。
・
「守備のバランスも非常にいい」
・
「頑なまでの一筋の道」
・「飛びぬけた人はいないけど、それを補う規律が存在している」
・
「無骨ではあるが、効果的な攻守を見せるチーム」
・
「表彰式での派手さのない喜び方といい、まじめに戦うチーム戦術といい、
スター偏重のサッカー界に新しい風を運んできたような気がします」
そして、否定的意見。
・「退屈」
・(決勝戦に関して)「地味な組み合わせ」
・
「攻撃的であることがメインストリームであり、そのための戦術を考えることが重要である時代に、
ギリシャのサッカーは逆行しているとは言わないまでも明らかに傍流をゆき、スペクタクルでも優雅でもない」
・「ギリシャ相手の試合では、何故か相手のチームのプレーがつまらなくなっていく」
・「エキサイティングなゲーム運びをしているチームに勝ってほしかった」
・「ギリシャ的サッカーが世界的トレンドになるとは思えない」
・
「ギリシャの優勝はサプライズでありコングラチュエーションなんだけれども、
これで90年の『点を取られなければ負けないじゃん?』みたいな、
引いて引いてワンチャンスみたいなやり方を支持してそれが主流になられちゃたまったもんじゃない」
賛否両論が付いたとはいえ、こうも意見が分かれるとは思っていなかったですから、正直言ってびっくりしました。
しかし、ただびっくりしているだけでは面白くないというもの。
その背景にある「何か」を探ってみなければ、私の知的好奇心と野次馬根性を満足できませんし、
何よりも時間遅れで記事を書く意味がありません(爆)
今回優勝したギリシャというチームですが、インターネットやサッカー雑誌(この記事の為だけに買いました)などを見て
色々と調べた限りでは、以下のような特色を持っていたチームだったと言えるでしょう。
(1)徹底したチーム戦術を有し、選手へのチーム戦術の浸透度は高い
(2)監督の采配・チーム作りの手腕がずば抜けて優れている
(3)チームカラーとしては防御色が強く、守備力の高さは大会でもトップクラス
(4)攻撃時には複数の選手が連携するなど攻撃力も低くなく、攻撃の効率は良い部類に入る
(5)個々の選手はある程度の才能に恵まれているが、国際舞台で活躍するほどの大スター選手はいない
(6)優勝という輝かしい記録は残せたものの、前評判は低かった
そして、ギリシャの戦い振りを好む人も嫌う人も、
防御を中心としたチーム戦術の高さは(ほぼ)同じように認めています。
ギリシャが優勝したことが偶然と幸運の産物かどうだったのかは
ギリシャに対する好悪等で意見が分かれてしまうところですが、
チームの基礎能力が決して低くないことについては、ほぼ全員が似たような見解を有していました。
となると、両者の意見の差は、
(3)'チーム戦術と防御重視を貫くギリシャのプレーに対する好き嫌い
(6)'前評判が低く、知名度も低いチームが演じた大番狂わせに対する評価
という2点だけということになるんです。
ちなみに、私がチャットなどで会話を交わすサッカーフリークの人物によると、
いわゆるギリシャ嫌いのサッカーファンの意見は以下の通りらしいです。
(3)''走り回る選手達、華麗なるパスの展開、冴え渡る個人技が見られないのでは試合がつまらなくなる
(6)''全然知らない選手・チームが奇跡的な試合の連続で勝ちあがり、優勝しても違和感がある
もしも、今回の大会で優勝したチームが、
○無名であるが攻撃面を重視しており、外国のスーパースターと肩を並べるストライカーがいるチーム
○昔から防御面を重視する戦術を展開し続け、過去に実績を残している有名なチーム
という2種類のチームのどちらかになっていたとしたら、どういうリアクションが戻ってくるのでしょう?
時間の都合で結論は出せませんでしたが、面白そうな問題だとは思います。
今回のギリシャの躍進に関する「私自身の」意見ですが、
「こういうチームが優勝しても問題は全く無いんじゃないの?」
といったところ。
以上の考えに至った理由ですが、大きく分けて以下の3点が挙げられます。
(a)好評・悪評に関係無く、ギリシャのチームが結果を残したこと。
(b)ギリシャの戦い振りは個人的に気に入っていたこと。
(c)「サッカーはチームプレーである」という、無視されることの多い所与の条件に対する再評価。
(a)及び(b)についてはあまり説明の必要が無いと思われます。
(c)については、若干詳しい説明が必要になるかもしれません。
サッカーというものは、(私の理解が正しいならば)フィールド内に散らばる
11人
でプレーする球技。
これに補欠選手や監督を加えると、1個のチームを直接構成する人間の数は20人前後になります。
(時には、この数字にチームの抱えるコックやトレーナーなどのスタッフ数十人とサッカー協会関係者、
それにチームの出身地・出身国に住む同チームのサッカーファンの数が加えられることもありますが、今回は省略します)
いずれにせよ、
サッカーは集団戦のスポーツである
事実は動かせません。
そして、集団戦である以上は、チーム内での戦術面における意思統一やチームワークは必要不可欠になりますし、
チームメンバーの特色に合致した戦術と組織を構築することが、勝利を得る近道ということになると思っています。
スーパースターやそれに匹敵する攻撃能力を有する選手がいたとしても、それはチームメンバーの特色と
構築するべき戦術の最適解が変わるだけのことであり、
チーム戦術やチームワークの重要性は何ら変わるところは無いのではないでしょうか。
個人技に優れたスーパースターを抱えていながら、チーム戦術やチームワークに乱れがあった(と言われる)チーム
──イタリア(予選落ち)やスペイン(予選落ち)、フランス(ベスト8)などが悉く悲惨な末路を迎えたことで、
この「チーム戦術・チームワークの重要性」は証明できるのではないかと思います。
この点については、
「はてなダイアリー - Any given sunday」内の2004年7月5日付記事が最も綺麗にまとまっていた
ので、
こちらも御紹介したいと思います。
私は組織で勝つこともすばらしいことだと思う。
サッカーは曲がりなりにも組織で戦う競技なのであり、
個人のスペクタクルが見たい人は、格闘技かテニス、もしくは体操、陸上などの個人種目を見ていれば良いと思う。
あくまで個人技は全体の中でのアクセントでしかない。
「サッカーの素人だからこんなことが言える」? 確かにそうかもしれません。
ですが、私が実際にこんな風に感じたのも事実なんです。
実は、今回のサッカー欧州選手権と似たような話は、今年のアメリカのプロバスケットリーグ(NBA)でも起こっています。
こちらでは、NBAのプレーオフの総決算であり、全米の頂点を決めるシリーズ戦「NBAファイナル」
(日本のプロ野球における日本シリーズや、大リーグのワールドシリーズみたいなものです)で、
いわゆるスター選手をずらずらと揃え、コービー・ブライアントやシャキール・オニールなど
「殿堂入りが確実な有力選手を4人も抱えている」
とすら言われるロサンゼルスの「超」有力チーム・レイカーズが、
デトロイトのピストンズというチームの前に敗れ去ったという出来事が発生しています。
合計7戦用意されているNBAファイナルを4勝1敗という圧倒的な成績で制し、
地元ファンが熱狂する中で全米一(事実上世界一)の座を勝ち取ったデトロイト・ピストンズというチームには、
こちらの記事
が伝えるように際立ったスター選手に恵まれていたわけではないという特徴がありました。
そんなピストンズがどうしてNBAファイナルを制し世界のプロバスケットの頂点に立てたかというと、
ラリー・ブラウン ヘッドコーチ
というリーグ随一の優秀な指揮官の指揮の元、
ピストンズが徹底したディフェンスとチーム戦術に徹したのが理由なんだそうです。
(ニュースや日記等を調べている限りでは、レイカーズの主力選手の故障や、
ピストンズの選手の基礎能力の高さも、このファイナルの結果に影響しているようですが)
今回のピストンズの躍進に対する日本人ファンの反応ですが、
日記・ブロッグなどを眺めている限りでは、好意的意見が主流を占めています。
(ピストンズの連覇に肯定的な人は少ないのですが、今回の優勝を素直に賞賛する意見が多いのは確かです)
上のほうでサッカーでの論争に目を通された方なら、「え?」と思うかもしれません。
ただ、サッカーとバスケットボールには全く異なる点が色々あります。例えばこんな感じ。
●プレーヤーによる攻撃・防御の役割分担がサッカーほど明確に分かれていない
(というよりも
防御には原則全員参加している
)
●NBAでのスター選手には防御にも長けた選手が多い
(スター選手の例に挙げたコービー・ブライアント選手は、2004年のNBA最優秀守備チームの1人に選出されている)
●攻撃と防御の入れ替わりが激しく得点の入る量も非常に多い
●NBAのファイナルは毎年1回必ず行われる
これらの相違点が、同じ防御型・チーム戦術重視のチームが外国の有名な試合で栄冠を取った時に、
日本に住むファンが見せたリアクションの差に繋がっているのかもしれません。
個人的な好き嫌いを除いて調査と研究を進めたら、新しい発見が出てきそうな気がしますね。
2004年7月8日 03時32分41秒
近況報告
自民党が作った民主党批判の広告
によって、
「日本の選挙もついにアメリカ並みになったんだなあ」
と思う今日この頃ですが、いかがお過ごしでしょうか。
(いや、アメリカの選挙の華って派手な宣伝とネガティブキャンペーンだったはずだから……って、これは言い過ぎか/汗)
私のほうは仕事が適度に忙しく、日誌のほうまで時間を回せない状態が続いていました。
事実上の開店休業とも言える状態なのですが、どうしたものか……。
国内では選挙の話題でそこそこ盛り上がっている中、
東シナ海では
日本と中国が天然ガスを巡って熾烈な戦いを繰り広げています
(
こちらも要参照
)。
今回問題となっている東シナ海の天然ガスは、日本にとっては自国の排他的経済水域内にある資源であり、
これを調査して採掘するというのは、日本にとって正当な権利と呼べるもの。
可能な範囲で調査も採掘もガンガンやってもらって構わない……のですが、
東シナ海で天然ガスの取り合いを演じている中国は、
沖ノ鳥島
周辺に調査船を出してあれこれ調査を行うなど、
日本近海の海洋資源に興味津々といった御様子。
(
中国にとって沖ノ鳥島は「島」じゃなくて「岩」らしいですし
)
今のところは外交ルートで文句を言い合っているだけでおさまっていますが、
この問題は、日本と中国の二国間関係を長期的に冷却させる可能性が高いのではないかと考えています。
他にも、中国が分離独立を認めたがらない親日国である台湾の問題や、
経済援助などのせいで、実質的には中国の植民地と見なしても違和感が無くなってしまった北朝鮮の問題など、
「中国の脅威」というものを感じてしまうような問題は数多くあります。
日本のすぐ側に、日本に対して敵愾心を抱き、日本の国益に干渉する大国(しかも原潜・核付き)が存在するという事実は、
参議院選挙の投票において安全保障面を投票材料にする場合には、十分考慮しなければならないでしょう。
もっとも、今この場で「今回はどの党に投票するべきだ」といった露骨な勧誘(?)は行いません。
多分、普段の言動から、私がわざわざ言わなくても、「どの党に入れるべき」と言うのか、答えが分かりそうですし(爆死)
一方、冒頭でネタにしたアメリカの選挙ですが、
民主党の副大統領候補にエドワーズ上院議員が選ばれ
、今からが選挙本番と言ったところになります。
しかし、上出リンクでも触れられていますが、
現在のところ、今回の選挙は
ブッシュ政権に対する信任投票と同義
と言われており、
ケリー氏が掲げる政策というものにはあまり焦点が当たっていないように感じられます。
ただ、私がネットなどで得た情報と、過去の民主党政権の動向・実績を考え合わせると、
ケリー氏の当選は、日本にとっては必ずしも喜ばしいニュースにはならないことは確実と考えたほうが良さそうです。
通商政策では(日本だけではなく中国に対しても)保護主義的
と見られていますし、
ケリー氏やクリントン前政権の有力者に日本とのパイプを持つ人間が少なく、
「政権交代が起きたら、今度の政権は親中派になるのではないか」
(PDF)との専らの評判。
(民主党の伝統的な親中政策もあり、
台湾にとっては民主党政権はありがたくない存在
になっています)
上で書いた天然ガスの問題などもありますし、日本にとってはブッシュ大統領の続投のほうが
「まだマシ」
なのでしょうね。
(ベストなのは「ブッシュ氏以外の共和党出身の大統領」なんでしょうけど、それは今更無理な話ですし)
とりあえず、今日は生存証明も兼ねて、軽く近況報告を行うだけにしておきます。
本格的な日誌(?)再開は明日以降の予定。
手始めに、「
『無名』だったサッカーチームが優勝した
ことで起こった論争」から入ろうと思います。
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