シチルでの決戦

エアード・ブルーマスター

「ん…またここに来ちまったなぁ…」
エアードはシチルの川辺に立ち、辺りを見回す。
前回、エアードの部隊『蒼風』はこの地で真っ先に戦闘を開始した。
半年前に出会った朝霧水菜との再開…そして一騎打ち。
その際にエアードは傷を負い、続く帝国部隊との戦いにより彼の部隊『蒼風』は壊滅。
結果、エアードは紗耶を守りきれず後悔することとなった…
そういう意味で、この地は因縁の地だった。
「エアード将軍、物見が帰ってきました」
「あいよ、ご苦労さん…で、どうだった？」
「敵は４部隊のようですね…第７部隊・第８部隊・第１０部隊・第１２部隊です」
エアードは書類を見つつ、時雨の報告を聞く。
「……来た…か………」
「エアード将軍？」
「よし、『蒼風』動くぞ。場所は…………」
エアードは目的地を伝えた後、先ほど自分に届いた敵将からの手紙を見た。
(…迷いなんかねぇさ………残念ながらな……)
「さて、行くか…」

それからまもなくして、戦いが始まった。
場所も、戦う者も以前と変わらぬ戦いが…