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COOKING DE GO!

tamakuzi

「姉様今日は何を教えてくださるのですか?」
風華は美雪と二人で宮廷内を歩いていたときに美雪に尋ねられた。今日は美雪に料理を教えてあげる約束をしていたのだ。風華は少し考えてふとある料理を思い出した。
「それじゃあ・・・今日はお魚ご飯と、寒いので熱々の茶碗蒸しでも作るですの。」
美雪は少しびっくりした。お魚ご飯はまだしも茶碗蒸しのような手間のかかるものを自分ができるのだろうかと。しかし風華はそんな表情をしている美雪を見て『美雪さんなら大丈夫ですの』と声をかけた。
二人は一旦、美雪の部屋に行くことにした。運良く材料はそろっていたので二人は料理することにした。風華は予め買っておいた物を袋から取り出した。それは鯛である。
「わぁ〜、鯛です。小さくてかわいい。姉様これは何に使うのですか?」
「お魚ご飯に使うですの。とっても美味しいお魚ご飯ができますの。え〜とまず鯛の鱗を取ってくださいの。」
風華はまず鯛飯の作り方から教え始めた。美雪は風華の作り方を見ながら作り始めた。最初はぎこちなかったものの、段々様になってきた。そんな時美雪の悲鳴が聞こえてきた。
「きゃ! 痛いですぅ〜(涙)」
鯛に隠し包丁を入れているときに指を切ってしまったのだ。
「ね、姉様血が出てきたですぅ〜。」
風華は美雪の指を見る、傷が深くないことを確認すると美雪の指を口に入れたのだ。
「あ、ね、姉様(赤面)」
美雪の顔が少し赤く染まっていた。しかし風華は全く気づいてないのか血が止まったことを確認し美雪の指にバンソウコをはった。
「これで大丈夫ですの(にこ)。ん?美雪さん少し顔が赤いですの。大丈夫ですの?」
風華は美雪のことが心配になって訪ねてみた。美雪は大丈夫といいその場はまるく(?)収まった。鯛飯の準備も大体終わったので、2人は茶碗蒸しの方に取りかかり始めた。生地の方は作り方が簡単だったので美雪はすんなりと作ることができた。次に具材を詰めるのだが風華は美雪の椀を見て驚いた。魚、魚、魚、まさに魚のオンパレードだった。
「み、美雪さん。もう少し違う具なども入れると見栄えもよくなるですの。それからお魚は湯引きした方がよいですの。」
「違う具ですか・・・では銀杏なども入れるですぅ〜。」
そういうと美雪は自分の椀に銀杏や蒲鉾なども入れ始めた。美雪がそれらの具材を入れている間に風華は魚を湯引きしていた。
「姉様、湯引きとはお魚をお湯の中に入れることですか?」
美雪は湯引きを知らなかったのだろう。風華は何故湯引きをするのかを美雪に教えた。
(1時間後)
やっとできたのか2人は自分の作った料理をテーブルに並べだした。美雪の料理は風華ほど綺麗にはできてないものの初心者が作ったとは思えないできであった。風華はまず美雪の鯛飯と自分の鯛飯から綺麗に中骨をとってあげた。まず2人は取り替えて食べ始めた。
「お、美味しいです〜。お魚もとても柔らかいです。ところで姉様? 私のはどうですか?」
美雪はおそるおそる風華に訪ねた。もし不味いなどと言われたらどうしようなどと考えながら風華の答えをまった。
「とても美味しいですの。美雪さんよく頑張ったですの。」
風華の答えを聞いて美雪はぱっと明るくなった。そして風華は美雪にとある事をやってみたかった。それは・・・
「美雪さん、あ〜ん。」
美雪は風華のいきなりの行動にとまどいながらも差し出されたご飯を食べた。
「えへへ、じゃあお姉様にも...あ〜ん。」
「ぱく。ふふ、美雪さん有り難うですの。あら?美雪さんのほっぺたに。」
「ふぇ?」
何と美雪のほっぺたにお弁当が付いていたのだ。風華はそのお弁当を取り、口に運んだ。
「...何か...新婚さんみたいですぅ〜。(かぁ〜)」
「あ.....。(かぁ〜)」
「うふふ...じゃあこれを食べた後お萩でも食べるですの。」
「はいですぅ。」

(2002.12.07)


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