考えるだけ難しい(核死)

アザゼル+鴉

ある朝。
それは本当に偶然だった。
「あ」
「あ」
身長差が微妙にある女性(約一名微妙)二人が朝会った。
「おはようおちび将軍」
引き攣った顔で先に挨拶をするのはカルコム・パール・ストリーム将軍。
「おやようございます、おばさん将軍」
こちらも同文で挨拶をしたのはパンドラ将軍。
二人は色々あって犬猿の中。
それを遠い距離から見てる人物が一人。
「鴉さん......何してるんですか?」
困った表情で鴉を見ている飛鳥。
「いや、見てて楽しい」
鴉が見ているのは二人の喧嘩だった。
「あ」
鴉はいそいそと自室へ向かった。
「どうせだから飛鳥も来い」
飛鳥は訳も解からず鴉の後を追う。
後ろを振り向くと異様な雰囲気が立ち込めていた。
居たら確実に巻き込まれると思う急ぎ足で鴉の後を追った。

〜鴉の部屋〜
「な.....何してるんですか?」
冷汗をかきながら飛鳥は鴉の作業を見ている。
鴉が急に脱ぎ始めた。
「かっ! 鴉さん! ななななななななななな何してるんですかァ!」
動揺して大声になる飛鳥。
「いや、全裸にはならんから」
「いや、そうじゃなく.........てぇ......」
「ん。どうした?」
飛鳥は鴉の上半身を見て言葉を失う。
体中に生々しい無数の傷.....
詳しく無いが鴉の傭兵時代に受けた傷だと飛鳥は直感的に思った。
「ああ、これか.......察しの通り傭兵時代に受けた傷だよ。今となっては何も意味を成さない傷だがな」
鴉は簡単に言ってから再び作業を開始した。
鴉は鬘をかぶり、少しずつではあるが進めていった。
「あの.....そのぉ......一体何を?」
鴉が飛鳥に耳打ちをする。
「・・・・・・・・・・・」
余りにも凄い事なので唖然としてしまう。
鴉は着々と変装していった。
で、みるみるうちに鴉が飛鳥も見覚えのある人物になっていった。
「ふふ〜ん♪ どうだ〜♪」
飛鳥は唖然とした。
しかも鴉は何か楽しそうだった。

場所は戻り......
「フーフーフーフーフー」
「ぜぇぜぇぜぇぜぇぜぇ」
仮面を付けたちっ(強打)
・・・・・・・・・・・・て、訂正
仮面を付けていて.....黒いロープを付けた女性?パンドラ。
紅いコートに白いスーツを身に纏った女性、カルコム。
両者かなり息が上がっていた。
かれこれ10分ほど口論を休まずしていた為である。
無論、この声に気付かない者は居ない。
故にギャラリーが集っていた。
「さっさと.....折れてよね......」
「それはぁ.....こちらの台詞です.....」
さっきからの議題(?)はカルコムの趣味(?)の一つの実験について。
「だからそれはもう少し量を増やしても良いと思います!」
「けど、それは誤爆すれば広範囲に渡って色々問題が起きるのよっ!」
何故かこうゆうのには合うふた.......(鉄拳制裁)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「其処をどいて下さい」
ギャラリーの一部に指示を出す女性が一人。
ギャラリーが振り向く......
唖然とする......
そしてその女性は歩いていく。
その女性はギャラリーの間に出来た道を堂々とカルコムとパンドラに向かって歩いて行く。
無論ギャラリーは唖然として止まる一方。
そんな様子に二人も気付きそちらの方を向く。
「・・・・・・・・・・・・(゜Д゜)←(お互いこんな感じ)」
「ここ辺りで何か起きていると言う事を聞いて来たのですが......」
そう...そこには流石のカルコムでさえ(゜Д゜)な感じになってしまう人物.....
「どうかしましたか? 御二方」
引き攣った笑顔でその場に立っていたのは麻耶、クレア神威巫女月風麻耶が立っていた。
「ああっと....まだかたずけてない書類とか有ったんだっけ〜」
のような言い訳をしてギャラリーは逃げる様に去って行く。
その場に残された両者は滝のような汗を流している。
「で、何をしていたんですか?」
逆に笑顔が二人の恐怖心と焦りを出した。
パンドラは一,二回しか見た時は無く、カルコムは将軍申請の件で幾度と無く会っている。
しかし、所詮目上の存在。
二人はもしかしたらと言ういや〜な想像を頭に過らせてしまった。
「二人とも.....くびです」
まかね!?(滝汗)
と思ってしまう両者。
しかしぶっちゃっけ、パンドラは別に良い方?だった。
所詮、放浪者だからね〜と考えて居てもかなり汗だく。
どさ。
「え”?」
パンドラが何気に振り返るとカルコムが失神して倒れていた。
『なにやってんのぉ〜〜〜〜〜!』と叫びたかったが。
「失礼しやした〜〜〜〜〜」
カルコムを抱え麻耶の前からすたこらさっさと逃げるパンドラ.....
行動自体は正しいけどね....
「あの〜」
麻耶の後ろから声をかける人物が。
「もう、いいんじゃないでしょうか?」
「ん〜そだね。少しおいたが過ぎた様だな」
麻耶が後ろに両手を持って行き、前に引っ張る。
すると.....
「はぁ〜でも楽しかった」
鴉の顔が出て来た。
そう、完全に麻耶は鴉の変装。
全てにおいて完全にみよう見真似。
「じゃあ、飛鳥。二人の事よろしくね〜」
「いや......そうじゃなくて......」
「ほえ?」
鴉が後ろを振り向く。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
鴉が止まった。
飛鳥の後ろには本人が.....
「で、じっくり説明してもらいましょうか? 鴉将軍」
暫くして二人は飛鳥に色々聞き入って鴉の部屋に襲撃しに行ったが。
鴉は再起不能になっており、何故そうなったかは当人の口から語られなかったそうな。

(2002.10.31)


年表一覧を見る
キャラクター一覧を見る
●SS一覧を見る(最新帝国共和国クレア王国
設定情報一覧を見る
イラストを見る
扉ページへ戻る

『Elegy III』オフィシャルサイトへ移動する