はげましのおてがみ
コマ・スペルンギルド
忌まわしい夢枕事件から数日後。
僕―コマ・スペルンギルド―はシチルの自分の天幕の中で目覚めた。
寝覚めはバッチリ、実にすがすがしい朝である。
「ふああ、良く寝た・・・。さて、今日こそシチルを押し戻さねぇとな」
軽く伸びをして、決意を新たにする。
と。
「しょしょしょ、将軍〜!!(^^;;;」
穏やかな朝の静寂をあっさりと突き破る騒々しい声が聞こえてきた。
溜め息をつきながら声の方向を見ると、何やら一人の兵士がこちらに向かって爆走してくるのが確認出来る。
「何だ、(^^;;;か。どうしたん?」
「ちょ、ちょっとこっちへ・・・!」
「・・・なんだコリャ・・・・・・」
腕を引かれるまま連れて来られた場所には、山と積まれた書簡の束が。
呆然としながらも一つ手に取ってみる。
どうやら僕宛てらしい。って、まさかこれ全部が?
とりあえず今取った書簡を開封する。
ガサガサ
何々?
書簡を破り捨てながら僕は叫ぶ。
「いきなり何やねん! つか、何を頑張れっちゅーねん!('Д ̄;;;;;;」
と、僕の脳裏に恐ろしい仮設が組み立てられる。
まさか・・・この山のような書簡全部が・・・?
額に汗を浮かべつつ、山の中から適当に一つを抜き取って中を見る。
帝国と共和国の猛将と肩を並べられて・・・貴方こそ立派な女難継承者です
(by.紅月夜指揮官)
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「並んでねぇよ!僕だってそっち系の路線で食い込みてぇよ! 僕だけ場違いだよ!
つか何に並んでんだよ(爆死)!」
私を超えて行け・・・・女難の高みへ・・・私は遠慮するが。
【共和国歩兵部隊Legion指揮官】
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「何でその猛将からも来てんの(汗)! つか越えたくねぇよ!」
女難の境地にまで至る事が出来るのは御主だけだ・・・
【暁の守人臨時戦闘教導員】
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「至りたくねぇっつの! 女難の境地って何だよ(爆)!」
「誰が芸人やねんッ(爆)!? 僕魔法使いやっちゅーねん! 尊敬すんなっちゅ〜ねん!」
良く分からないけど、『じょなん』継承おめでとう(爆死)
by帝国第17部隊副将
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「おめでたくねぇぇぇぇぇぇぇ!」
ぢょなん・・・ですか・・・?
【by帝國の小さなポニテ】
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「何で疑問形やねん!? むしろこっちは聞きたい事山ほどあるっちゅ〜ねん!
って、ポニテかよ! 誰だよ! 教えてくれよ!(コラ)」
俺の力の女難は水菜押し倒しとかで発揮しちゃったから、お前は技の女難を見せろ!
後は任せたぞ、2号!
(by女難 力の1号)
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「Σ('Д ̄;;;;;;;;;;;;;;;;
1号からも来てるぅッ!? 技の女難って何やねんコノヤロウッ!?
つか、アータ死んだんじゃねぇのかよ・・・」
攻め コマ 受け メイリィなんて許さん!
受け2号の称号もあげますから、受けコマ路線を貫いてください(爆)
頑張れ〜受けの継承者よ(何)
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「受けッ!? メイド萌え疑惑にリボン・ポニテ萌えに足フェチにロリコン疑惑に
浮気性に女性に弱いに女難2号に付け加えて受け2号ですとッ(悲鳴)!?(多ッ)」
「いや、本気で多いですね・・・(^^;;;」
「何でそんな称号まで送られてくんの! 女難2号だけでも充分だっちゅーに!」
とりあえず、目に付いた物を片っ端から破り捨てていく。
しかしこんな調子じゃ、全部処分するには一体どれだけかかることやら。
魔法で燃やそうにも、僕氷魔法使いだしなぁ・・・(爆)。
と、ふと疑問に思う。
何で皆女難継承の事を知ってるんだ???
つか、そもそもあれはただの夢ではないのか(爆)?
思わず(^^;;;に疑問を投げかける。
「なぁ・・・これってクレア国内だけじゃなくて、帝国、共和国からも来てるよねぇ・・・?」
「ん?そうですねぇ(^^;;;」
「・・・何で皆僕が女難継承した事知ってんだろ???」
それに対して、(^^;;;は実に恐るべき事実を口にした。
「ああ。なんかこの間、各国の主だった将軍さんの夢枕にエアード将軍が出て、
『女難2号をよろしくっ♪』って挨拶回りしてったらしいですよ?(^^;;;」
ギャーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!
「アンタコノヤロウ1号ぉぉぉぉぉぉぉぉッッッ!!!!」
「い、いや俺に言われても・・・(^^;;;」
僕の女難の日々は、まだまだ終わりそうにない・・・。
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