平和を脅かす者

御剣 叢雲

「ふぅ〜…平和だね〜」
戦時中だというのに温泉に入って「平和」などと言い出す叢雲。
「荻生くんいなくなったらヒマだけど落ち着いてられるからね〜…無駄に視線も感じないし」
そう言いながら温泉の中を軽く泳いでみたりする叢雲。荻生は叢雲の極悪な策略(=色仕掛け)で伝令+諜報係(=パシリ)とされている。

「叢雲ちゃんがココに居るのね?」
叢雲が温泉に入っている間、突然カルカシアの街中に一匹の猫を連れた女性が現れる。
「あの、勝手に入られると…非常に……」
女性の恐ろしいまでに立ち上る負のオーラに圧倒されながらも警備の兵士が彼女を止めようとする。
「非常に…何?」
「ひぃ…」
(く、喰われる…)
そう思った兵士は全身を強張らせて何とか
「ご…ご案内…します…」
と言ったのだが、既に女性は勝手に中に入っているのだった。

「〜♪」
叢雲は温泉から出て身体についた水滴を拭い、服を着て自分の陣中へと戻っていこうとした。
「ん?」
陣中へ近付くにつれて何か嫌な予感がし始める。
「なんか…イヤな予か……」
ふと前方を見ていた叢雲の動きが停止した。
「叢雲ちゃん…おね〜さんに黙ってどこ行ってんのかなぁ〜?」
「げっ…」
「ちょっと説明してほしいなぁ〜…人様に散々迷惑かけたんだもんねぇ」
「ひ、緋和さん…」
叢雲の目の前には殺気を放つ日向緋和と何を考えているか相変わらず分かりにくい猫、さすけがいた。

(2002.10.21)


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