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兵士募集!!
 
 
 御剣 叢雲 
 | 兵士募集 限定1000名のみ・先着順 
 募集資格
 ●気合とヤル気のある人
 ●この際だからいつ死んでもいい人
 ●絶対に突撃する人
 ●男女不問・年齢不問・経歴不問
 
 興味があった場合はいつでも連絡してください
 
 御剣叢雲 | 
 「……で?」
 「そ〜いうコトです」
 緋和はチラシから目を離し眼下に広がる異様な光景を窓辺から見下ろすとそのまま叢雲に説明を求めた。
 その右手にはまだ首の座っていない赤ん坊が抱かれている。
 「そういうことって…とにかくアタシはイヤだからね……あんな濃いの」
 「私だって…」
 そう言って口をつむぐ叢雲。実際に予想外に濃い集団が群れを成したのは事実だがそれだけに士気が異様に高い。
 「だってアレ…最初に私たちが組んだ時より濃いじゃない…」
 「最初の時は最初から緋和さんがああしてたんじゃ…」
 「何? 何か文句ある?」
 半分笑いながら緋和が詰め寄ってみせる。
 「まあ、カロンちゃんがいるんだし…緋和さんは戦場に出れないですよね〜」
 そう言いながら叢雲は緋和の抱いている赤ん坊の頬を軽く突っつく。
 赤ん坊の名前はカロン・グロリア。緋和曰く「荻生くんとこっち風の名前にしようと決めた」名前らしい。
 
 「そういえば緋和さんと荻生くんはなんでイキナリ仲良くなったんですか?」
 「う〜ん…なんでだろね」
 「それは勿論僕らが前世から結ばれていたからさ〜嗚呼マイハニー♪」
 「来世まで飛んでけ〜〜〜!!」
 突然ドアを開けて入ってきた荻生だったが、叢雲が放った渾身の金ダライの一撃で窓の外に密集する群衆の中へと落ちていった。
 
 「失礼します! 部隊編成に漏れた一部の兵士が暴動を起こしました!!」
 「……どこでもいい!! 大至急出撃〜!!」
 こうなったらヤケクソな叢雲だった。
 
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