退屈に飽きちゃった
ヴィシャス
カルカシア駐留地
「はぁ退屈〜。」
ヴィシャスは陣幕の中で女性仕官の膝に頭を乗せてゴロゴロしている。
「退屈ですか?」
女性仕官はヴィシャスの顔を覗き込む。
「退屈だね。可愛い将軍はみんな出ているし、最近は鶏ばっかりだったから飽きちゃたよ。たまには牛をね・・・」
ヴィシャスは太ももの感触を楽しみながらふと思案にふけり始める。
「レヴァイア帝国っておねえちゃんばかりなんだよな。顔出してみるかな・・。」
膝の上でゴロゴロと寝返りを打っているヴィシャスを見つめながら女性仕官はふと不安になったりもしたが、それが現実になるのには遥か先のことであった。
「将軍。兵士の再編終りましたけどどうします?」
女性仕官の問いにヴィシャスは一瞬動きを止めた。
「世の中エレガントじゃないからな。だから退屈。
出る時はエレガントに・・・。俺がエレガントに救わなきゃ」
ヴィシャスは意味不明の言葉をつむぎ、膝枕の上で静かな寝息を立て始める。
女性仕官は寝息を立てる上官を不安そうに見つめていた。
帝国11風神騎士団。退屈と不安が混在する。
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