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2002年7月16日 01時57分40秒
「クリスタル」は砕けたのか
「なんとなくクリスタル」な知事が10日間悩んだ末の結論は「出直し選挙」。
台風7号が無ければ、これが昨日のトップニュースになるはずでした。
ニュースの中身は今更繰り返す必要もありませんが、改めて御紹介。
7月5日に長野県議会から不信任を受けた田中康夫知事、
悩んだ末に「私が知事にふさわしいかどうか、県民に直接問うことが望ましい状況」と述べ、
県議会を解散せず、失職して出直し知事選に出馬することになりました。
一昨年の当選以来、県庁職員との対立やら脱ダム宣言やら派手なパフォーマンスやら何かと話題の尽きない方でしたが、
その極め付けとなるのが今回の不信任騒ぎ。
ちなみに、このような形で知事が職を失うのは史上初だそうです。
ただ、再選も確実視されている状況でもあり、長野県政にマスコミの注目が集まる日々は当分続きそうです。
県議会関係者からは「議会を解散すべきだ」という声が多数上がっていたのですが、
そこで議会を解散するカードを切らなかったのは、前県知事が巧みな判断を下したことの証左。
(解散後の議会で再度不信任にされる可能性があるため。しかも、その時の不信任成立要件は今回よりも大幅に緩い) そもそも、今回の長野県議会が、前県知事の「挑発」に半ば乗せられる格好で 不信任案を出すことになったということから見ても、
県議会側は知事の掌の上で躍らされていただけなのではないかという気もしてきます。
とはいえ、前県知事側も、議会がさんざん要求していたダム代替案で、具体策を提示していなかった
(私が知る限りでは、「具体策」の名に値する計画は出ていなかった)ことなど「失策」も多々あります。 かといって、ダム廃止宣言のみを取っ掛かりにして不信任提出に突っ走ってしまった長野県議会も、 知事の「挑発」に乗った面があるとはいえあまりに性急な行動であり(結果的に議会側は不利な立場に立たされました)、 不信任案提出の理由を聞いていると、政策論争とは全く関係無い感情論で動いてしまったとしか思えません。
こうして冷静に見れば「どっちもどっちじゃないか」という印象が拭い去れません。
筋論から言えば、「両者とも辞めてダブル選挙」が理想的なんでしょう。 このままでしたら、いつまた知事の不信任案が提出されるとも限らないという危うい状態が続きますから。 ですが、議会が自発的に解散するかどうかはかなり微妙(議会の自発的解散には5分の4の賛成が必要)。
まあ、1つだけ確かなのは、副知事・阿部守一さんの苦労は当分続きそうだということだけです。
本当はもう少し書きたかったのですが、PLのほうで色々ありましたのでこの辺で勘弁して下さい(汗)
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