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2004年3月の図書館長日誌

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  • 2004年3月32日 21時25分40秒
    新年度

    これじゃあ「旧年度」だろうが……という突っ込みは却下。ええい、却下だ(爆)

    去年できなかったネタだからやってみたかったんだよ〜(涙)
    ちなみに、本当の4月1日付の日誌はこちらにあります。

  • 2004年3月28日 12時06分10秒
    弁護の余地

    「70歳を越える首相が陣頭指揮を取り、白昼堂々とミサイルを使って大物テロリストを殺害する」

    今から大体1週間前に発生したこの事件。本来ならば、先週のうちに記事にしたかったのですが、
    私の仕事が多忙になり、平日にまとまった時間を確保することが極めて困難となったため、
    こうして約1週間遅れの日曜日に記事を書くことと相成りました。

    加害者となったのはイスラエル共和国の空軍関係者と、彼らを指揮したアリエル・シャロン首相。
    シャロン首相はイスラエルの対パレスチナ・テロ特殊部隊の創設に関与し、
    第3次及び第4次中東戦争でイスラエルを勝利に導いた名将。
    日本の外務省は彼のことを「イスラエル国内のみならず、世界的に戦術に優れた将軍」と高く評価しています。

    こんな元軍人の首相が陣頭指揮を取った作戦によって殺されたのは、
    イスラム原理主義組織ハマスの創始者であるアマメド・ヤシン師と、彼に同行していた3人の関係者。
    ヤシン師については日本語の情報が不足気味でして、ある程度詳しい経歴はBBCのサイトを見ないと入手できませんでした。
    なお、車椅子生活を余儀無くされているのは幼少期の事故が原因だそうです。
    その後、1987(1988?)年にハマスを創設するも、1989年から97年にかけてイスラエルによって投獄されています。
    釈放されてからは同組織の精神的支柱として確固たる存在感を示し、
    対イスラエルの自爆テロを賛美・推奨する発言を行うなど、パレスチナ住民から支持を集めていました。

    ニュースでは「暗殺」という表現を使って報道されている今回の事件。
    ですが、国語辞典の1つである『大辞林』によると、「暗殺」とは──

    「(主に政治的な理由で要人を)ひそかにねらって殺すこと」

    ──と定義されています。
    今回の行為は、どんなに考えても「ひそかに」とは言えないので、これは暗殺とはとても呼べません。
    これは「暗殺」というよりも「公開処刑」もしくは「戦闘行為」と表現したほうが正確でしょうね。

    今回の行為が正しいものなのかどうかについては否定的な意見が大勢を占めているようでして、
    正面切ってイスラエルを擁護しているのは、国連安保理でイスラエルへの避難決議に拒否権を発動したアメリカくらいです。
    私もこのニュースを最初に聞いた時には、「ちょっとやり過ぎかなあ」という率直な感想を抱きました。
    ですが、その少し後になって、「14歳の子供に自爆テロをさせようとした」というニュースを見て、多少印象も変わりました。
    イスラエルの言い分を全て認めるつもりは全くありませんが、
    私がパレスチナのテロリストの肩を持つ理由は完全に無くなってしまいました。

    ……まあ、ここで私が何を言おうが国際社会からどれだけ非難を浴びようが、
    国際社会の反対を押し切ってでも自国の安全保障に必要だと思える政策を強行するというイスラエルの伝統は
    イスラエル建国以来ずっと続いてきたものですので(例えばこれとか)、
    シャロン首相をはじめとするイスラエル首脳部がテロリストを「物理的に抹殺する」という荒療治を止めることはないでしょう。
    イスラエルの警察相は「我々は、アラファト議長を標的とはみなしていない」とは言っているものの、
    国民の約半数は「アラファト議長も『荒療治』の相手に加えるべきだ」と考えているようですし、
    当分の間、憎悪が中東の政治を動かす原動力になる状況が続きそうです。


    余談ですが、中東で自爆テロが頻発するようになった(その究極形があの「2001.9.11」)そもそもの原因は、
    1972年に日本赤軍がテルアビブ空港で銃を乱射して26人を殺した後、犯人2人が手榴弾で自殺した事件だと言われています。
    ……何とまあ罪作りな人々であることか。

  • 2004年3月18日 21時30分45秒
    現在、多忙につき……

    今回の更新は、刀和祥子さんから頂いた『WILD ARMS Advanced 3rd』のレビューです。
    投稿、誠にありがとうございます。
    アクション性が強いRPGについてはいくつか苦い思い出があるので、プレーすることは少ないのですが、
    戦闘までがアクションというわけではないので、そこは安心できそうですね。
    それにしても、主人公よりも人気のあるラスボスって一体どういうことなんでしょう……(苦笑)


    さて、今日は時間が無いので、ネットサーフィン中に見つけた面白い写真だけを御紹介。
    日本の反戦運動が、インターネットの住人には評判が悪いのって、この記事に書かれているような
    本題とは関係の無いことを言っている人達のせいとしか思えません。
    ……「北朝鮮に核を持つ権利を」と書かれている横断幕の横に
    「日本も核武装を」と書かれたプラカードが立っていたら、もう少し評価も違っていと思いますが……。

    ちなみに、こういう人達の中には、インターネット(というか2ch)で「プロ市民」と呼ばれる人々も混ざっているようですが、
    この「プロ市民」という言葉、最初は佐賀県鹿島市の市長でありかの有名な「ガタリンピック」成功の立役者が、
    政治的に中立かつ肯定的な意味で使っていたものだった
    そうです。
    というわけで、皆さんも「プロ市民」という単語を使われる時にはTPOに十分お気を付け下さい。
    (もっとも、鹿島市長・桑原允彦さんが提唱された意味で「プロ市民」という単語を使うことは、
    インターネットの世界ではあまり無さそうですが……)

  • 2004年3月13日 01時04分18秒
    朴寛用さんの苦悩に満ちた1日

    昨日から今日に掛けて、その年の十大ニュースにランキングされてもおかしくないほどの大事件が続いています。

    最初に私が聞いたのは、マドリード市内で発生した爆弾テロのニュース。
    通勤客で混んでいた電車の中で連続して爆発が発生し、今現在190人以上の死者が出ています。
    犯人については「イスラム教原理主義者かバスク地方の独立主義者のどちらか」という線に落ちつきつつありますが、
    どちらが犯人なのかという点に関して確証が得られていない状況が続いています。
    現在のアスナール首相は、イラク派兵を積極的に支持したり、
    バスク地方の独立を主張するテロ組織の摘発に邁進するなど多数の成果を挙げており、
    それをスペイン国民への「遺産」にして政界から隠退する予定だったそうです。
    そんなわけで、テロリストから狙われる理由は一通り揃っていたということになります。
    良く考えてみれば、具体的な行動には乏しいとは言え、日本も似たような立場にはいるんですよね。気を付けないと……

    次に問題となったのが、三菱ふそうが届け出た大型車のリコール
    このニュース単体だけを見ると大したニュースでは内容に感じられるかもしれませんが、
    リコール対象となる大型車の数が10万台を超えている点や、
    脱落したタイヤが原因で2002年1月に死亡事故が発生している点、
    同種のタイヤ脱落事故が50件以上も寄せられているなど、
    リコールしてはいおしまい、と片付けるのにはいささか無理があるようです。
    数年間にもわたって似たような事故が続いているのにも関わらず対処が遅れ、
    今になってやっとリコール……と言われても遅すぎるんです。
    国土交通省も「ただでは済まさない」つもりのようですし、この先どうなるのか注意が必要となっています。


    そんな中、NHKのニュース10がトップで流したのは、
    「韓国の大統領が首にされかかっている」という隣国の正常不安に関するニュースでした。
    一連の議決手続きの間、韓国の国会は内外で荒れ模様だったようです。
    正確には、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領に対する弾劾訴追案が可決されたというものでして、
    大統領が実際に罷免させられるまでには、憲法裁判所による審査が待ち構えています。
    韓国の憲法裁判所は9人で構成されていまして、このうちの6人が大統領の弾劾に同意することで、
    大統領の罷免が行われます。この後に選挙が行われ、新しい大統領が選出されるわけです。
    憲法裁判所での審議(最長180日間)と大統領選挙(罷免後60日以内に実施)の間、
    大統領が持っている一切合財の権限が首相──現在は「高建」という方だそうです──に委譲されます。
    北朝鮮問題が片付いていないこともありますし、できる限り早く解決されればそれに越したことはありません。

    で、この大統領弾劾を巡る一連の騒動の渦中にいたのが、国会議長の朴寛用さん。
    弾劾審議を阻止しようと議長席周辺に居座っていたウリ党(大統領の与党)議員を強権で排除し、
    野党から提出された弾劾法案を「強行」採決に持ち込んだ当事者です。
    上にも触れましたように、今回の弾劾訴追案可決によって大統領職が最長240日間空席になりますので、
    朴寛用さんは結果的に韓国の政局混迷に手を貸した格好となりました。
    ですが、その心中は複雑な物があったようです。
    朝鮮日報の記事では、12日の朝まで弾劾決議を躊躇い混乱打開の道を探っていた朴さんの姿が紹介されています。
    結局、関係者に歩み寄りの姿勢が見られなかったため、朴さんの努力は報われず、
    韓国の政局は弾劾訴追案可決というかなり悪いシナリオに突き進んでしまったのです。
    朴寛用さんがウリ党の議員に「自業自得です」と叫んでしまう心情も分かります……。

    盧武鉉氏が大統領の椅子に相応しい人間であるかどうかについては、人それぞれ意見があると思います。
    ですが、盧武鉉氏が記者会見で行った発言を見ていると、
    人格面・指導力から見た同氏の大統領としての適格性には疑問符を数個重ねざるを得ません。
    修辞的効果を狙ったとはいえ、
    「私に過ちがあるとすれば、それは当選した原罪、あらゆる予測を裏切って当選した罪がある」
    と発言するのは、韓国の有権者や同大統領の支持者に対してかなりの失礼に当たると思うのですが……。
    (付け加えるならば、前出リンク中で触れられていない部分の発言が直切の引金となって自殺者が出ています


    ちなみに、民放の多くがトップで流していたのは、群馬で発生した小学生の殺人事件のニュースでした。
    今まで取り上げたニュースとは毛色が違いますけど、ショッキングで色々考えさせられます。
    何しろ、犯人は隣人だったというのですから……。

  • 2004年3月11日 21時20分18秒
    近況報告

    最近になって、仕事が急に忙しくなり、3月上旬の10日間だけで残業時間が15時間を突破するという多忙な日々を送っています。
    忙しいことの主たる原因は、私がUNIX上でのプログラム開発経験に乏しい(過去のプロジェクトでも、
    プログラムはVisalC++のような開発ツールを用い、Windows上のマシンでソースコードを書くのが当たり前だった)こと。
    何かをやろうとしても、まずは「そのやりたいことを実現する為にどういうコマンドを打たないといけないのか」を
    あれこれ調べないといけないのです。
    何しろ、昨日になるまで、grepというコマンド(文字列の検索を行うコマンド)でワイルドカードが使えるとは気付きませんでしたから(爆)

    それから、今日はNHKなどでスペインで発生した同時爆破テロのニュースが流れていました。
    鉄道に対する依存度が高い日本では、この種のテロは決して他人事ではありません。9年前には毒ガスを撒かれていますし。
    今回のような事件を起こしたテロリストを擁護する発言が、日本のメディアで飛び出さないことを祈るばかりです……


    さて、こんな日々を送っている最中ですが、投稿がありましたので早速御紹介。
    今回の投稿者は、私が以前参加していましたメールゲームで色々とお世話になったHN・刀和祥子さん。
    今回のレビュー対象ソフトは『D→A BLACK』というPlayStation2のADVですが、
    メールゲームのチャットなどでうかがったところでは、ADVに限らず色々なゲームをプレーされているそうです。
    投稿、誠にありがとうございました。

    それにしても、クリアに100時間も掛かるADVがあるとは……。今の私にはちょっときついかなあ……。

  • 2004年3月5日 23時55分37秒
    北西の国から

    最近日誌の更新が滞っているのは、日誌用の題材として、
    日本と韓国の関係を取り上げようと考えているからです。
    最近では、竹島問題や韓国の親日派に対する調査、日本の有事法制など、
    両国の外交関係をこじれさせるのに十分過ぎるほどの材料が集まっており、
    東アジア地域の将来や日本の安全保障問題を考え上で、韓国の問題は避けて通れなくなりつつあります。

    このようなことを考え始めたのは、インターネットの世界における安全保障政策の論議に興味深い傾向を見つけたのが契機。
    外の世界と比較して、インターネットの世界では「右」系の勢いが少々強い言論空間ですが、
    同じ右翼と言いましてもピンからきりまであるわけです。
    アメリカとの同盟関係の扱いについては、米英同盟並みの拡張を求める声から日米安保破棄を求める声まで揃っています。
    ところが、どういうわけか韓国に対する風当たりが一様に強いのです。
    (北朝鮮に対する論調については言わずもがなですが)
    その状況は、日本の大手メディアが伝える一般的な韓国の姿とは大違い。
    インターネットでニュースなどを検索するようになった方にとって、この差はちょっとした戸惑いの原因となっています。

    こんな状況を踏まえて、記事を書こうとしているのですが、
    ヘイトクライムを増長させないような記事にするのに一苦労といった状況です……

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