上官は問題児?(多分)〜I〜
アザゼル+鴉
初めまして、クレアムーン第10部隊『深淵の一刀』副将の飛鳥と申します。
今日は私がはじめて部隊就任した時のお話です。
これは今から大体.......3,4ヶ月前の事です。
私はまだクレアムーンの学校生として努力の日々に明け暮れていた時です。
ある日、私の部屋に士官学校の校長兼教師兼将軍のCALCM(かるこむ)教官が尋ねて来たのです。
「え.............本当ですか?」
私は来て間も無くの教官の言葉が信じられなかった。
「本当だ。お前は将軍になり、部隊に配属される事になったのだ」
私はまだ13歳。とても戦場にでる年齢では無い(私の常識では)。
しかし、教官がこれを言う為にからかいに来る事など無い。
イコール、真実。
私は呆然としていた。
「ま、これからお前の上官となる者が住んでいる家に向かう。支度をしろ」
そう言われて『はっ!』と我にかえり支度をする私。
〜港町リュッカ〜
その上官はそこ住んでいるらしい。
そして首都から離れて山の新緑地帯の村から更に離れた所に気で出来た家があった。
「来るのは久し振りだな........」
CALCM教官は懐かしそうな顔をする。
教官が家のドアをノックする。
「どうぞ」
中から男性の声が聞こえた。
「鴉、私だ」
〜鴉〜
多分、その人が私の上官.......嗚呼、この時どれほど緊張した事か......
「開いていますよ。どうぞ」
何かの作業中なのかこちらから開ける様に指示を出す。
「お邪魔しま〜す」
私は軽い会釈をしながら教官と共に入る。
気の香りが漂う綺麗な家だった。
「久し振りですね〜ここに来るのは」
「そうだな.....見ての通りおまけ付きだ」
多分、私の事だろう。
彼、鴉将軍は別に何かをしている訳でもなく居間に当たる部屋の椅子に座っていた。
「・・・・・・どうも」
「ふん..........」
鴉さんが顔をしかめる。
何か悪い事をしたのかなぁ?とこの時の私は直感的に思った。
「取り合えず、合格」
「へ?」
この一言で私の人生が大きく変わって行く事などこの時の私には見当すらつかなかった。
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