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SROM様による『AIR』レビュー

注意

 サブタイトルにあるように、本文章はSROM様から御投稿を頂いた『AIR』(Windows98以降)レビューです。
 ですので、背景が黄緑色となっている部分(レビュー本体)の著作権はSROM様にあります。ただし、当図書館長のほうで、一部記号文字の置き換えなど、文の意味を損ねない範囲で必要最低限の編集を行っております。


SROM様による『AIR』レビュー
項目評価
操作性6
音楽10
画像9
システム2
設定10
人物9
脚本10
主観評価30
合計86


 ネット上での評価を見ると、あまり芳しくない。
 個人的には、自分がやってきたゲームの中で最高(ストーリーが)だと思っているのだが、好みは人それぞれであるし、そもそも『AIR』自体プレイする人間をかなり選ぶゲームだと思うので、色々な意見が出て来るのは良く分かる。
 ただ、否定的な意見の中で、少し気になるものがある。

 多いのが、ゲーム性が低いという意見。これが『AIR』の問題点として指摘されている。確かにADVというジャンルは、一般的にゲーム性が低く、ストーリーを命としている。また『AIR』が極端にその形をとっている作品であるという事も否定しない。
 ただ、ゲーム性が低いから『AIR』が出来の悪い作品だと決め付ける意見には「No」と言いたい。それなら、ADVのほとんどを非難しなればならなくなるからだ。例えば、『Kanon』では、ゲーム性が低いという声は『AIR』程は聞かない。その理由としては、選択肢が多いから位しか思い浮かばない。なら、『AIR』のゲーム中の選択肢を増やせば、評価が上がるだろうか? 作品自体に何ら意味を見出さないように思える。
 程度の差はあれ、ゲーム性が低いのはあくまでADV作品全体の問題であって、『AIR』だけに対し取り立てて批判するのは適切でないように思える。

 ストーリーに関する批判も多い。
 『AIR』のラストは、典型的なハッピーエンドとは言えないため、受け付けない人間が多いのは理解できるのだが、「話が難しすぎて分からないから面白くない」という意見には賛同出来ない。私自身、難解な『AIR』のストーリーを全て理解している自信は無いが、理解出来ないから駄作などと決め付けるのは短絡的であると思う。
 これと似たような境遇に立たされたシナリオが、『Kanon』の舞シナリオではないだろうか? 『Kanon』の中では、このシナリオが一番好きなのだが、ネット上での評価はあまりよくないというより、散々な気もする。その理由としては、やはり難しすぎるというものが多い。もちろん好みの問題もあり、分かりやすいシナリオが好きだという人の意見を否定するつもりはない。ただ難しいという声があまりにもネット上で多い気がする為、さすがに理解できるようにもう少しストーリーをよく読めよと突っ込みたくなってくる。

 良作なのか駄作なのかは人それぞれだが、どうも『AIR』という作品は不当に評価されているような気がしてならない。作品の本質を否定する意見があまり見受けられなかった為、余計にそう感じた。


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関連リンク

-Key(『AIR』製作元)

当図書館長による『AIR』レビュー


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