上官は問題児?(多分)〜III〜
アザゼル+鴉
面倒なので以下略です(苦笑い)
「で.......ここで何を?」
私は鴉さんの顔を覗きながら言った。
「飛鳥、お前は乗馬は如何だ?」
「え?」
私の意見を無視して鴉さんが自分の意見の述べた。
「ウチの部隊は騎馬隊だからな。それなりに出来ないとダメと言う訳だ」
あ〜成るほど。と、心の中で正直に思いました。
「えっと.......一応、素人よりはましかと.......」
ぎこちない返答。
「・・・・・・・・・・」
黙り込む鴉さん。あ〜やっちゃった......これも素直に思いました。
「あの〜〜〜」
「なら、仕方が無い。ちょっと待ってろ」
「?」
そう言って私は湖の入り口で待たされた。
それから十分ほど。
「少しここで訓練をするぞ」
と言って戻って来た鴉さんが連れて来た馬は何と変色しているのかどうか解からないが紫だった。
「驚いたろ?こいつはまぁ、トベリと同じで戦場でたまたま見つけた馬。名前は紫雷(しらい)だ」
私は何と無く掴めたような気がした。
「察しの通り、この湖の周りをお前が紫雷に乗って一周する。それで振り落とされなければ第二試験は合格だ」
やっぱ..........正直、乗馬の成績は悪いんだよな〜(泣)
「ちゃんと慣らしている。トベリとは違うさ。苦手なら克服しろ」
完全に私の表情から考えを読み取ってます(更に泣)
「基本ぐらいは出来るだろ?」
「はい.....」
鳴きそうな声で紫雷に乗る私。
「しっかり掴まってろ〜行け、紫雷」
私にとっていや〜な言葉を発した様に思えた。
「え!ちょ、いや〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
紫雷は早かった。ちなみにこの湖の一周は大体20km弱。長いよ〜(泣)
「心を無にしてちゃんと乗れ〜〜〜」
心を無にしてって如何言う意味よ〜〜〜
この時の私はそれを理解するのが全然出来なかった。
「(ああ〜早過ぎるよ〜このままじゃ振り落とされちゃう〜あ〜何気に風が気持ち良い.....ん?.....何で.....気持ち良いと思えるんだろう?)」
「取り合えず...良しとするか」
だんだん私は風が丁度良い具合に涼しいと思えて来た。
この時になって心を無にすると言う意味が解かったような気がする。
ただ振り落とされない様にしては駄目。極自然に振るまい、風の心地良さを知れ。多分、そう言う事なんだと思う。
そして、私は鴉さんの元へと戻って来た。
ちゃんと紫雷にまたがり、心地良い風を浴びながら。
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