healing or plaything? -an another side-
朝霧 水菜
風呂場での一連の騒動の後、メイリィと紫苑はエアードと水菜を風呂場に残し、先に出てきていた。 「しかし、凄かったニャ・・・」 ポツリ、と紫苑が漏らす―水菜の過敏さはわかっていたが、あの激しさ予想もしていなかったのだろう。 しかし、それ以上に深刻なのがメイリィだった。 (ああ・・・どうして、私はあんな事を・・・・) 先程から同じ思考を繰り返し、高鳴る動悸を抑えようとしているが、中々、収まってくれない。 自分の仕える主に悪戯をしただけならまだしも、 (エアードさんに、半裸姿を見られてしまった・・・) 冷静に考えれば、あの時のエアードに水菜以外をよく見ている余裕などないのだが、 まるで気が動転したメイリィには、そんな事を考えていられるような余裕は全くなかった。 そして、もう1つ、メイリィを悩ませているのが、 (どうしよう・・・体が・・熱い・・・・) 水菜を慰めている時からずっとなのだが、未だに体の熱がひいてくれていなかったのだ。 そして、水菜が気づくまで待つ、と言っていたエアード。 ―あれだけ激しかったのだから、水菜が気づくまでは、暫く時間がかかるだろう。 となると、今、ここに居るのは自分と紫苑しかいない。 「紫苑・・・少し、1人にしていただけますか?」 言いながら、フラフラとした足取りで寝室へと入っていく。 その背中を、紫苑は、ジッと見つめていた・・・
「はぁ・・・はぁ・・・・っ・・・」 寝室のベッドの上に身を投げ出して、切なげな吐息を漏らす。 既に、いつものメイド服ははだけ、ベッド脇に下着は落ちていて、 形の良い双乳や、熱く湿った秘部が薄暗い寝室の外気に晒されていた。 正直な話、今まで、私は自慰とかはした事がなかった。 ただ、今日の一件で、大体、女性はどこが気持ちいいか、それはわかっていた。 胸を揉みながら、既に固くなっている乳首を指で弄び、 もう片方の手は秘裂を弄りながら、クリトリスを探していた。 「あんなに・・・激しい・・なんて・・・」 くちゅくちゅと、卑猥な音が響き、口の端からだらしなく涎が零れている。 確かに、男女のああいった行為を想像した事はあったけど、 目の前であんなに激しいのを見せられると、とてもじゃないけど耐え切れない。 水菜様の普段の穏やかな姿を知っているだけに、あの乱れ方は余計に凄かった。 (私も・・・好きな人ができて・・・その人にも好きになってもらえて・・・・ もし、ああいう事をする時は・・・あんな風に・・なるの・・・かな・・・・?) 仮に、エアードさんを仮想上の好きな相手に、水菜様を自分に置き換えて、想像してみる。 「んんっ・・・!」 秘裂を掻き回していた指がクリトリスを見つけ、体がピクンッ、と軽く跳ねる。 脳髄を貫くような甘い痺れが広がり、私は直ぐにその快感に夢中になっていた。 「こっちもこっちで・・・随分と激しいニャ・・・・」 不意に、そんな声が私の足の下から響き、 ボーッ、として上手く回らない思考のままで、そちらを見やる。 そこには、少し呆れた感じでかぶりを振る、紫苑の姿があった。 (あれ・・・? どうし・・て・・・?) 頭がなかなか働かない―というより、指が止まってくれない。 「は・・あっ・・・だ、だめ・・・とまらな・・い・・・っ・・・」 今の紫苑の位置からだと、愛液を零しながら厭らしく光る私の恥ずかしい部分が丸見えなんだろう。 そう思うと、余計に興奮してくる自分に気づく―これが背徳感、というのかな? ―ペロッ・・・ 「ひゃあんっ!!」 いきなり、秘裂をザラついた舌で舐め上げられ、大きく体が仰け反る。 それは私が紫苑の物か確認するような余裕もなく、断続的に続けられ、 止まらなくなった私の指もクリトリスと乳首をより集中的に責め上げていく。 思考だけではなく、視界までも段々と白く染まり、体の奥から何かがこみ上げてくるのがわかる。 「ふぁあっ・・・な、なにか・・きま・・すっ・・・ああっ、あああっ!!!」 ビクンッ、と体が一際大きく跳ね、グッ、と背中でアーチを描き、 私の中でその何かが弾け、視界が真っ白になり、絶叫と共に私は意識を失っていた・・・
(・・・主もそうだけど・・・この娘も相当にウブだニャ・・・・・) 生まれて初めてなのだろう―絶頂に達して、意識を失ったメイリィを見ながら、胸中で呟く。 これであのコマとかいう男が告白してきたら、どう返すのか、 そして、もし主とエアードの様になったらどうするつもりなのか、不安が過ぎる。 「ホント・・・アタシって損な役回りばっかりさせられてる気がするニャ」 誰にともなしに呟いて、メイリィを起こしにかかる。 早くしてもらわないと、夕食が先延ばしになってしまう―そう呟きながら。
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