モンキー・ラヴ・ダンス(xviii)『君はアリ』

アオヌマシズマ

情景:前回からの続き。


「灯かり・・・消してな」
「ふぇ? あ、あぁ、灯かりね・・ええと」【オロオロ】

      程なく、消灯。

「あー・・・あたし、すんごい緊張してる。生娘じゃあるまいし。」

「あー、あははー・・・」
そりゃこっちの台詞だよ。ベイベー
そう、思った。

「なぁ、その、なんだ、前戯とかってやった方がよいの?」
出た!! 童貞野郎のおマヌケ質問炸裂!!

「別にだいじょぶだよ。もう濡れてる。」

「よ、よっし。わかった。」

というわけで、LET’s GO。
・・・さて、萎える前に早く探し出さないと。
ええと・・・この辺っぽいな。
あ。入っちゃった。

予想外にあっけなく、コトは進んでしまった。
『何処』か解らないまま萎えて終了、なーんて最悪の事態は避けられた模様。
やったぜスケキヨ。お前才能あるぜ。世界はお前のものだ。

(追記)
ある程度の年齢に達してりゃ
処女なんざ顔が不自由な人だの性格や趣向に問題アリだの
よっぽど不利な要素が重ならない限り、あり得んだろ?
『この手の人種独特の不可解な期待』は、こうして脆くも崩れ去る。

ぎこちなく。
これでもかってぐらい、ぎこちなく。
しかし、必死に動くスケキヨ。
勿論テクなんかあるわけがなし。至って単調。
自分は今、せっくすをしている
そう、自分に言い聞かせながら、動く、動く、動く。
常にそうしていないと、実感が沸いてこないから。そしてなにより…

いかん。全ッ然気持ちよくねぇ…。
ちょっとでも注意を逸らしたら、一瞬で萎えてしまいそうだ。
イワンと共に読み漁った、数々のエロ漫画は全てデタラメだったと言うのか!?
全然締まらんじゃないか!!(←馬鹿)
(自分のやり方に疑問を感じないのか?)

「気持ち・・・いい?」

「うん、気持ち良いよ」

予定調和のやりとり、か。
お世辞はヤメテクダサイ。俺はこれがハジメテなんだ。
あんたみたいなヤリマクリ女を満足させられるなんて
最初から思っちゃいないってぇの。
・・・っていうかいい加減体力の限界だ。汗出てきちゃったよ。

「スケキヨ、大丈夫? 無理しなくていいよ。」

「ぜ・・・全然だいじょぶ」

そうだ。ここで中途半端に終わってみろ?
それこそ最悪。最初っからヤらない方がよい。
人生の汚点は、これ以上要らんだろ…
がんばれ、スケキヨ。

   ・
   ・
   ・

で、
なんだかんだあったけど

 無事終了
ごく平凡で、幸せな初えっち。

『これがオンナノコ、か。
 ずっと独りでいいって、思ってたけど
 ・・・良いもんだな。
 安心、するな・・・。』

少女エ・ラヴェールの体温を感じながら
彼の意識は溶けていった…

スケキヨ、17歳。
脱・チェリー

忘れもしない彼女の一言
「優しいね。王子様のえっちみたい」
・・・要はヒネリが無いというコトか?

やる時はやるじゃん、スケキヨ君。
これ以降『自信』を得た彼の『人間性改革』は急速に進んでいく事になる。

To Be Continued(時期的には二ヵ月後)
モンキー・ラヴ・ダンス(xi)『あれは事故だったので』


つづく

(2002.10.11)


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